自分の売り文句は、
自分へのハードルでもある

「男性営業マンには負けないフットワークと熱意」。H様との出会いのきっかけは、DMに書かれたわたしの売り文句。ご相談は、この一年ずっと売却活動してきたものの、なかなか売れずにあきらめてしまったというマンションについてでした。

「高値でなくてもいいから、できるだけ早く売却したい」H様の切実な思いを受けて、わたしは打ち合わせが終わるとすぐに物件へ足を運びました。日の当たらない半地下、かなりの築年数…条件としては難しい物件。これまでの流れで売却活動を続けても、おそらくお客さまの満足にはつながらない。方針を根本から見直す必要がありました。

わたしが選択したのは、売り先を一般の方から、買取業者に変えること。売値は割安になる可能性が高いものの、確実に早く手放せる。 これ以上長く維持するコストを考えれば、そのほうがベターだと思ったのです。でも、「早いけど安い」ではプロじゃない。金額面でも、お客さまにご満足いただきたい―わたしはよく知っている買取業者から全くの新規まで合わせて30社近く連絡し、H様との打ち合わせから3日後には最高値をつけてくれる業者を見つけました。

その数日後には、契約成立。 短いけれどとても濃い一週間が終わりました。何よりもほっとしたのは、H様の1年にも渡る負担を解消できたこと。時は折しも、クリスマス。「あの家をたったの一週間で、しかもあんな値段で売ってくださるなんて…。佐藤さんは、わたしたちにとってのサンタですね!」そう仰ってくださったH様の笑顔が、わたしにとって最高のプレゼントになりました。